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空家になった実家が売れない場合の3つの対処策とは

売りたいのに売れない空家問題

かつて実家は長男や長女が相続して住む、子どもの誰かしらが受け継いで暮らすのが一般的でした。しかし、今の時代は少子化で子どもの数も少なくなっており、ひとりっ子同士の長男、長女が結婚すれば、少なくとも、いずれかの実家は受け継ぐ人がいなくなります。

また、地元を出て働く人も多いほか、マイホーム志向が根強くあるため、独立してマイホームを別に持つ方が多く、実家に暮らすニーズがない方が少なくありません。ともあれ、相続が発生した以上は所有、管理をする必要が出てきます。

誰も暮らす人がいなくても、なんら使わなくても固定資産税や都市計画税を毎年支払わなくてはなりません。庭の除草など敷地の管理や建物の防犯、防災対策なども要求され、手間もコストもかかります。そのため、さっさと売却したいと考える方が多くなっています。

売却代金を得て好きに使いたい、兄弟姉妹で分けたいと考えているのに、なかなか売れないと困りものです。地域によっては過疎化などで購入希望者が現れにくいほか、全国的に人口減少が進み、住宅の供給過剰が生じている状態では、都心部であっても立地や環境、築年数や間取りなどによっては買い手がつかないケースが増えています。

3つの対処策

いつまで売れない実家を放置していても、費用や管理の手間が発生し続けるだけです。そこで、どうしたら買い手が現れるのか、ほかに費用負担を軽減できる有効活用手段がないかを検討してみることが必要になってきます。

いずれの手段がよいかは、実家が存在する地域や不動産ニーズなどによっても異なりますが、以下の3つの方法をご紹介します。

・リフォームをする
・解体して更地にする
・賃貸経営を検討する

リフォームをする

最近は安く中古住宅を買って、自分たちが好きなようにリフォーム費用にお金をかけるというスタイルが若い方やマイホームが欲しい世代で人気を集めています。
そのため、古い実家でも、そのままの状態で売りに出す方が少なくありません。
売るための準備費用がかからないのはメリットですが、なかなか買い手がつかない場合は、そのままでは売れない可能性があります。
地域の一般的なライフスタイルや住宅事情と、実家の状態を照らし合わせ、あまりにかけ離れているようなら、少しリフォームすることで、買い手が現れるかもしれません。
たとえば、和式や洋式でも古めのスタイルのトイレを最新のウォシュレット付きのキレイなトイレに直す、タイル張りで冷たく追い焚き機能がない古いお風呂を最新のユニットバスに交換する、和室の一つをフローリングにするなどしてはいかがでしょうか。
リフォーム費用はかかりますが、売れずに固定資産税などを払い続けることを考えれば、チャレンジしてみたい投資です。

解体して更地にする

建物が古くて売れない、地域の過疎化で住宅ニーズがないといった場合には、思い切って実家を解体し、更地として売り出すという方法もあります。
古くて好みでない住宅付きではほしいと感じなかった人も、自分で自由に新築が建てられるならほしいと考える方が現れるかもしれません。
また、地域の用途の制限や面積の問題はありますが、店舗や保育園、老人ホーム、クリニックなどにしたい、駐車場経営をしたいといったニーズや家庭菜園の畑に使いたいなどで更地なら買いたい人が現れる可能性があります。

賃貸経営を検討する

リフォーム費用や解体費用をかけても売れなかったら困ると、コスト負担による売れないリスクを気にされるなら、そのままの状態で賃貸経営を始めるという手段に切り替えることも検討に値します。貸家として貸すほか、今流行りのシェアハウスや民泊として運用してもよいかもしれません。賃貸管理や民泊運用は専門業者に任せてしまえば、専門知識も必要なく、忙しい方でも手間や労力をかける必要もありません。

また、店舗テナントなどとして、古民家レストランや古民家カフェなどに使ってもらうのもありです。そのほか、近隣で駐車場が足りていない実情が確認できれば、更地にしたうえで駐車場経営をする方法もあります。最近人気を集めている貸農園として、近隣の方に家庭菜園スペースを貸すといった新しいスタイルの賃貸経営も検討してみましょう。
いずれにしても、実家のある地域や諸条件により、できること、できないことがあるので、役所や専門家に相談してから実行するのが基本です。

まとめ

空家になった実家をそのままの状態で売却しようとしても、なかなか売れずに困ったときの対処法を3つご紹介しました。
時代のニーズや地域の実情に合わせたリフォームをする、老朽化した実家を思い切って解体し更地として売却する方法、そして、売却ではなく賃貸経営をするという手段の切り替えです。
それぞれ費用や手間も発生するため、地域の不動産市場をしっかりリサーチして目的が達成できる対処法を選ぶようにしましょう。

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