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過去最高の空家率更新でますます問題化される空家の放置

空家が増え続ける日本の問題

日本では今、増え続ける空家とその放置が問題となっています。テレビでの特集や報道でも話題となっている空家問題について、その背景にある事情や空家の実態について解説していきます。

過去最高の空家率

平成25年度の総務省による統計調査によれば、空家の数は全国で過去最高となる820万戸を記録しました。調査された住宅の総住戸数に占める空家の割合は13.5%にも達しています。地域に10軒の住宅があれば、1軒以上は空家という割合です。

一戸建てはもちろん、マンションの空家も問題になっていますが、マンションでいえば、1つのフロアに10の住戸があれば、その1つは空家かもしれないという高い空家率なのです。約30年前の1988年では空家は約400万個であったので、バブル崩壊後の時期から空家数は倍以上になっています。

問題となっている空家は誰も住まないだけでなく、売出中であったり、賃貸のための入居者募集中である状態でもありません。何もされずにただ放置し続けられている空家は全国で約318万戸、空家全体の40%にも及んでいます。

問題となっている空家の特徴とは

約318万戸に及ぶ放置されている空家の多くは木造戸建て住宅です。木造住宅は放置により老朽化がしやすいのが特徴です。特に空家となるまでに30年、40年と家族の暮らしに使われており、築年数もかなり経過している古い住宅が少なくありません。

家族が生活の拠点としていた間、外壁塗装や屋根塗装、室内リフォームなど築年数の経過に応じて適切なメンテナンスをしてきた住宅なら、まだいいのですが、メンテナンスをしてこなかった住宅ほど空家として放置されやすい傾向も見られます。しっかり手をかけ、メンテナンス費用を投資をしてきた住宅は、両親などによって大切に扱われてきたのが相続人も理解しています。

そのため、かけてきた費用や想いを無駄にしないよう、使ってくれる人を探して売却をしたり、賃貸したりと有効活用をするケースが多いのです。一方で、あまり手をかけてこなかった木造住宅は、相続した時点でかなり老朽化が進んでおり、自分たちでも住みたいと思えるような状態ではない場合が少なくありません。

わざわざリフォームして住みたいとも思わないし、高額のリフォーム費用をかけて賃貸したいとも思わなければ、今にも壊れそうな住宅をわざわざ費用をかけて解体する気にもなれないわけです。そのためか、放置されている380万戸のうち、80万戸は腐朽や破損のある住宅と言われています。

毎年、固定資産税を払うなら解体したほうがコスト負担が抑えられるのではとも思えますが、田舎は比較的、固定資産税が安いうえ、解体しても建て替えが難しく、更地の売却も難しいといった事情が解体を阻んでいます。放置空家のうち、約45%が法改正による接道義務に違反してしまっており、解体後の再建築が不可能と言われているためです。

建物が建てられない住宅地を買おうとする人も現れず、所有者としても、もし解体してしまえば、将来的にリフォームして賃貸することも、自分たちで住むこともできなくなり、売ることもできない更地を所有するリスクがあるので、解体にも踏み切れません。

木造住宅が放置されて腐朽が進めば、屋根や壁が突然として崩れたり、門やブロック塀などが崩れるリスクも生じます。特に台風や地震などの災害時に、屋根が吹き飛んだり、塀が崩れたりすれば、近隣家屋への損害を与えたり、通行人が死傷するリスク、避難路を阻むリスクなどが潜んでいます。また、庭へのゴミの不法投棄が進んでゴミ屋敷化してしまう、放火されるリスクや不審者の侵入、犯罪集団のアジトにされるなど、地域の防災や防犯面からも問題を抱えているのが現実問題です。

マンションでも問題は大きくなっている

空家の放置というと木造戸建て住宅に注目が集まりがちですが、マンションでも同様に空家放置が問題になっています。マンションの先駆けである最初の団地ができてから50年あまりが経過し、中高層マンションでも建築から30年以上経過した物件が増えてきました。

当時はニュータウンとして憧れの的だった団地においては、子世代は独立して別の場所にマイホームを構え、団地の高齢化が進んでいます。5階建てであってもエレベーターがない団地も多く、亡くなった後に売却しようと思っても、便利な生活に慣れている今の時代では、なかなか買い手がつかないのが現実です。

この点、戸建て住宅なら外部から見て空家であることがわかりますが、マンションは空家であることさえわかりにくいのが問題です。大規模マンションや住民間の関係が薄い物件では、いつの間にか住民が老人ホームに入居して空家になっていることや知らない間に相続が発生し放置されていることが多いのです。管理費の滞納や、室内で放置により老朽化した配管から水漏れが発生して初めて空家だと発覚し、相続人とトラブルになるケースや、相続人さえわからず、困り果てているマンション管理組合もあります。

まとめ

空家の数が年々増え続けており、平成25年には過去最高の820万戸を突破したうえ、その放置割合も増大しています。戸建てにおける老朽化による倒壊リスクをはじめ、マンションにおいても放置空家の問題が懸念されます。

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