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フローリングの継ぎ目が盛り上がった。削る前に水の入口を探す

フローリングの継ぎ目が盛り上がった。削る前に知りたい水濡れと床材の違い

床を歩いたとき、フローリングの継ぎ目が靴下に引っかかる。横から見ると、板と板の間だけが細く持ち上がっています。出っ張った分を削れば平らになりそうですが、その線だけを見て削るかどうかを決めるのは早いかもしれません。

木目が同じように見える床でも、天然木の突板を使ったものと、木目を印刷した化粧シートを使ったものがあります。水分が継ぎ目から入った場合も、メーカーは表面のはがれだけでなく、基材の膨れが起こり得ると案内しています。

見えているのは細い一本の線です。その下で変わったのが表面だけなのか、床材の中までなのかは、盛り上がりの形だけでは決められません。削る前に知りたいのは、床材の種類と、水に触れた可能性の両方です。

細い盛り上がりだけでは、変わった層まで分からない

フローリングの継ぎ目付近に細い盛り上がりが見える床

DAIKENは住宅用の床材を、天然木の突板を使うもの、木目などを印刷した化粧シートを使うもの、突板に独自加工を施したものに分けて案内しています。EIDAIの木質フローリングの資料にも、天然木の突板、無垢、硬質フィルム、オレフィンシートといった表面仕様があり、塗装や基材によって扱いが異なると記載されています。

突板は薄く加工した天然木を表面材に使い、化粧シートはオレフィンなどのシートで木目を表します。表面の見え方が近くても、持ち上がっている部分が同じ層だとは限りません。床材の種類を確かめるのは、どちらが優れているかを決めるためではなく、その製品に合うメーカー情報へたどるためです。

表面の木目だけでは、その下がどのようなつくりかまでは分かりません。継ぎ目に細い段差ができたときも、表面材が浮いているのか、基材の膨れを伴っているのかを、見た目だけで決めることはできません。床を選んだときの見積書や仕様書にメーカー名と製品名が残っていれば、製品ごとの注意事項を確認できます。

水分は、こぼした場所以外でも床に触れる

結露した窓のそばで床面の水分を拭き取る様子

水分が関わる場合、継ぎ目は水の入り口になることがあります。EIDAIは、濡れた雑巾を頻繁に使うと継ぎ目から水分が入り、膨れやすき間、表面のはがれが生じることがあると案内しています。DAIKENも、床面を長時間濡れたままにすると、基材の膨れや単板の剥離などの原因になるとしています。

メーカーが挙げる「膨れ」と「剥離」は同じ現象ではありません。基材が厚みを増す変化と、表面材が離れる変化があり得るということです。継ぎ目の段差が低く見えるか高く見えるかだけで、どちらの変化かを判断することはできません。

床が水に触れるのは、何かをこぼしたときだけではありません。DAIKENの注意事項には、窓やテラス側から入る雨水、サッシの結露による水滴、キッチンや洗面所で飛び散る水も挙げられています。継ぎ目の近くに窓や水回りがあるなら、その位置関係は盛り上がりと一緒に見ておきたい情報です。

洗面台下の給排水まわりを確認する様子

一方で、盛り上がっているからといって、水分が原因だと断定はできません。メーカー資料が示しているのは、水濡れによって起こり得る変化であり、目の前の床の原因を写真だけで診断するものではないからです。

こぼした水の直後に形が変わったなら、起きた時刻と場所を結び付けて考えられます。いつから盛り上がっていたか分からない場合は、窓や水回りとの位置関係が手がかりにはなっても、それだけで原因の証明にはなりません。水分の可能性を残すことと、水分が原因だと言い切ることは別です。

床がまだ濡れている場合、DAIKENは乾いたタオルなどで速やかに拭き取るよう案内しています。その場でできる手入れと、乾いたあとに残った変形の判断は別です。出っ張った部分を先に削ると、元の高さや表面の状態をあとから比べられません。床材の種類が分からないまま、ひとつの手入れ方法をすべての製品へ当てはめることも避けたいところです。

写真で見える範囲と、製品情報が必要な範囲

床の状態を確認しながら床材サンプルを見る様子

盛り上がりを伝える写真には、役割の違う情報があります。継ぎ目を近くから撮った写真では表面の割れやめくれが見えます。少し離れた写真では、盛り上がりが一枚だけなのか、同じ方向へ続いているのか、窓や水回りとどのような位置関係にあるのかが分かります。写真に写らない床材の品名や施工方法は、書類や施工時の記録で補うことになります。

同じ近さの写真でも、正面からでは段差が見えにくく、床面に沿う角度では影が出ることがあります。写真は原因を判定するものではありませんが、最初に気づいた形を残し、あとで範囲を比べる材料にはなります。段差の高さだけを伝えるより、どの継ぎ目に沿って見えるかを添える方が、床全体の中で位置を共有しやすくなります。

近接写真だけで補修できるか、交換が必要かを決めることはできません。表面材の種類、基材の状態、施工方法によって、確認すべき範囲が変わるためです。EIDAIはフローリングの補修について、施工した業者、連絡できない場合は近隣のリフォーム業者へ相談するよう案内しています。

使われている床材が分からない場合も、見た目から製品名を推測するより、購入時の施工店やマンション管理会社などへ確認する方が確実です。EIDAIの資料でも、使用中のフローリングについては購入した施工店、マンション管理会社、引き渡しを受けたゼネコンへ確認するよう案内しています。継ぎ目の写真と製品情報がそろえば、見えている表面と、その下にある床材を分けて伝えられます。