室内ドアの細い傷、深さはどう写す?補修相談にそろえたい5枚
室内ドアに細い線を見つけると、スマートフォンを近づけて傷だけを撮りたくなります。ところが、接写一枚ではドアのどの位置にあるのか、何センチほど続いているのか、光の反射で見えているだけなのかが分かりにくくなります。
一般的な写真だけで傷の深さを正確な数値として示すのは難しいものです。補修相談では、深さを決めつける代わりに、尺度のある正面写真と、光・角度を変えた写真を組み合わせます。表面材やシートの状態についても、名称を推測するより、見えている様子をそのまま残すほうが伝わります。
細い傷ほど「正面の接写だけ」では情報が足りない

正面から撮った接写は、傷の線や色を記録するには向いています。一方で、ドア全体に対する位置や、表面のわずかな凹凸は伝わりにくいことがあります。照明が正面から当たると反射が重なり、肉眼では見える線が写真では薄くなる場合もあります。
反対に、斜めからの写真だけでは傷が実際より強く見えることがあります。そのため、一枚を決定的な写真にしようとせず、距離と光を変えて同じ箇所を記録します。相談先は複数の写真を見比べながら、現地で確認したい点を整理しやすくなります。
撮影前に汚れか傷かを確かめようとして、強くこすったり先端の硬い物でなぞったりする必要はありません。現状を変えず、まず写真に残してください。
相談用に残したいのは、役割の違う5枚

枚数を増やすこと自体が目的ではありません。次の5枚は、それぞれ「場所」「周囲」「長さ」「光による見え方」「表面の起伏」を伝える役割があります。
- 床から上枠まで入れたドア全体の写真
- 傷とハンドルなど周囲の目印が一緒に入る中景
- 定規を傷と平行に添えた正面の接写
- 横方向から光を当てた接写
- 傷の線に沿って斜め横から撮った写真
全景と中景で、傷の場所を先に示す
全景は、傷そのものを大きく見せる写真ではありません。ドアの表裏、床からのおおよその高さ、ハンドルとの位置関係が分かるように撮ります。鏡面やガラスがあるドアでは、撮影者や室内が必要以上に映り込まない角度を選びましょう。
中景では傷を画面中央に置き、周囲を少し広めに残します。木目や模様がある場合は、その流れも写してください。接写だけでは途切れて見える長い傷も、中景があれば一本につながっているのか、複数に分かれているのかを確認できます。
定規は傷を隠さず、平行に添える
長さを伝える写真では、定規を傷の横に平行に置きます。定規が傷に重ならないよう少し離し、カメラはできるだけ表面と正対させます。斜めから撮ると遠近感で尺度が読み取りにくくなるため、この一枚は正面から撮るのが適しています。
定規を固定するために、傷の上へ粘着テープを貼るのは避けます。片手で保持しにくいときは、傷から離れた位置に定規を添えるか、別の人に支えてもらえば十分です。
斜めの光と横からの視線で、見え方の変化を残す
室内照明で正面写真を撮った後、ライトをドア表面に対して横方向から当てます。スマートフォンを固定したまま光の方向だけを左右から変えると、影や反射の違いを比較しやすくなります。
もう一枚は、カメラを傷と同じくらいの高さに下げ、斜め横から撮影します。ここで写したいのは深さの数値ではなく、線の部分で光が途切れるか、周囲と反射が違って見えるかという変化です。ピントが合わない場合は、少し離れて撮り、後から拡大できる画像も残しておきます。
面材やシートの状態は、写真で決めつけず周囲まで写す

室内ドアは、外観だけで表面材や内部の状態を特定できるとは限りません。細い線があっても、「シートが剥がれた」「下地が露出した」と写真だけで断定せず、色・形・周囲との違いを説明します。
浮いて見える部分を撮影のために持ち上げない
傷の縁に薄い部分が見えても、指や工具で持ち上げる必要はありません。正面、左右の斜め方向から撮り、端がめくれて見えるのか、色だけが違うのかを記録します。
説明文も「下地が見えている」ではなく、「線の中央に周囲より明るい色が見える」「端に影ができる角度がある」のように、観察できた範囲に留めます。近くに別の浮き、膨らみ、欠けが見える場合は、傷との位置関係が分かる中景を一枚追加してもよいでしょう。
製品情報は、外さず見える範囲で確認する
ドアの側面や上部などにメーカー名、品番、製品情報の表示が見える場合は、その写真も補助資料になります。ただし、表示を探すためにドアを取り外したり、部品を分解したりする必要はありません。
LIXIL製品と確認できた場合は、公式のインテリア建材の商品取扱説明書ページで該当資料を探せます。メーカーへの修理相談を検討する場合は、LIXILの修理サービス案内も確認できます。これらのページは製品情報や相談先を探す手掛かりであり、写真だけで補修の可否を決めるものではありません。
送る前に、5枚の写真と短い説明を一組にする

写真がそろったら、全景から接写へ進む順番に並べます。受け取る側が「どのドアの、どこにある傷か」を追いやすくなり、似た接写が何枚も混ざるのを防げます。
文章には、撮影だけで分からないことを書く
長い説明は必要ありません。部屋とドアの位置、いつ気づいたか、おおよその長さ、角度によって見え方が変わるかを添えます。傷を見つける前後に家具の移動や清掃をした場合は、その事実も短く記載します。
- 例:廊下側から見た寝室ドアの中央付近
- 例:長さは定規で確認した範囲で約○cm
- 例:正面では薄いが、右から光を当てると線が見える
- 例:撮影後はこすったりテープを貼ったりしていない
「浅い傷」「シートの剥がれ」といった判断語だけで済ませず、写真で見えた状態と行ったことを分けて書くのがコツです。
ピントと明るさを確認してから相談へ
送信前には、定規の位置と傷の両方にピントが合っているか、照明の白飛びで線が消えていないかを確認します。接写がぼやけていれば、さらに近づくより少し離れて撮り直したほうが輪郭を残せることがあります。
全景、中景、尺度付き接写、斜光、横角度の5枚があれば、傷の場所と長さ、角度による見え方を一続きで伝えられます。準備できたら、HouseTailorsへのお問い合わせから、写真の送付方法を含めてご相談ください。表面材や補修方法を自分で決めてから連絡する必要はありません。見えている状態を変えずに残した写真が、相談の出発点になります。
