お役立ち
雨の後の窓サッシ下枠を室内から確認する様子

雨の後、窓サッシの下枠に水が残る。補修相談は「水の境界」を記録する

雨の後、窓サッシの下枠に水が残っていると、「雨漏りでは」と不安になります。ただ、水がレール内にあるのか、室内側の窓台まで越えているのか、ガラスや枠に生じた結露なのかで、補修相談時に伝える内容は変わります。

水たまりだけを接写しても、その位置関係までは伝わりません。拭き取る前に、天候と時刻、水の範囲、枠の状態、周囲の壁や床を短く記録しておくと、原因を決めつけずに相談できます。

水の名前より先に、どの境界まで来たかを見る

レール内の水と乾いた室内側の境界が分かる窓サッシ下枠

LIXILの公式情報にも、窓・サッシのレール(下枠)に雨が吹き込み、水がたまる現象を扱ったFAQがあります。下枠に水があるという事実だけでは、室内側への漏水まで起きているかは分かりません。観察では、室内側の立ち上がりや窓台を水が越えたかどうかを分けます。

レール内で止まっている水

下枠の溝だけが濡れ、室内側の窓台、壁、床が乾いている場合は、その状態が分かるように撮ります。接写だけでなく、窓のハンドルやカーテンなど室内側の目印も画面に入れると、どちら側のレールなのかが伝わります。

この時点で「異常なし」とは決めません。雨が降っていた時間、風が強かったか、窓が閉まり施錠されていたかをメモし、レール内にとどまっていたという観察事実を残します。

室内側へ越えた水

室内側の縁、窓台、壁紙、床に濡れがあるときは、水の終点だけでなく、そこへ至る筋や連続した湿りを確認します。下枠から窓台へ越えた跡があるのか、枠と壁の境目だけが濡れているのかでは、相談先が確認する箇所も異なります。

上枠や縦枠にも水滴がないか、無理に部材を外さず目視できる範囲で撮影してください。下に水が集まっていても、入口まで下枠にあるとは限らないためです。

雨がなくても現れる結露

結露は、湿気を含む空気が冷たいガラスや枠の表面で冷やされたときにも生じます。室内側のガラスや枠へ広く細かな水滴が付いている、雨のない朝にも現れる、拭いた後に同じ面へ再び水滴が出るといった状況は、相談時の手がかりになります。

ただし、雨の日に結露が同時に起こることもあります。水滴の見た目だけで一方に決めず、降雨の有無と水が現れた面を組み合わせて記録します。

一枚の接写ではなく、雨の前後をつなげて残す

窓全景と下枠の状態をスマートフォンで記録する様子

補修相談で役立つのは、きれいな写真よりも位置と時系列が分かる写真です。発見時に全景を一枚撮り、下枠、水の境界、周辺へ近づいていくと、後から見返しても関係が崩れません。

写真ごとに一つの役割を持たせる

  • 部屋と窓の位置が分かる引きの写真
  • 窓全体と四周の枠が入る正面写真
  • レールと室内側の縁を同時に写した写真
  • 水の深さや広がりが分かる接写
  • 窓台、壁、床に濡れがあれば、そのつながりが分かる写真

大きさを示したい場合は、乾いた隣接部分に定規を置きます。水の中へ物を差し込んだり、撮影のために窓を何度も開閉したりする必要はありません。

写真と一緒に、発見日時、雨の開始・終了のおおよその時刻、風の強さについて分かる範囲、窓の開閉・施錠状態を残します。「少し」「大量」といった表現だけでなく、レールの一部か全体か、窓台まで達したかも添えると具体的です。

枠だけで終わらせず、壁と床の変化も見る

窓枠から壁と床へ続く周囲を確認する様子

室内側まで水が来ているときは、サッシだけを撮って片付けないことが大切です。窓台の継ぎ目、枠と壁の境目、壁紙、巾木、床まで視線を移し、濡れや色の変化が続いていないかを確認します。

周囲の変化は「ある・ない」で記録する

壁紙の浮きや変色、窓台の膨れ、床の湿り、カビのように見える跡があれば、全景と接写を残します。写真から材質の傷みや原因を断定する必要はありません。「雨の後に初めて気づいた」「以前から跡はあったが今回は濡れていた」など、分かる事実だけを添えます。

開閉が重い、施錠しにくいといった変化も別項目として記録できます。ただし、動かない窓を力任せに操作すると元の状態が分かりにくくなるため、無理に再現しないでください。

記録前に穴やすき間を塞がない

下枠に見える穴やすき間が何のためのものか分からないまま、テープ、ティッシュ、コーキング材などで塞ぐと、相談時に元の状態を確認できなくなります。部材の取り外しや屋外側へ身を乗り出しての確認も避け、見える範囲を撮影します。

記録後は、室内側へ出た水を乾いた布などで吸い取り、濡れた状態を放置しないようにします。流入が続いている場合や、コンセント・電気機器の近くまで濡れている場合は、濡れた箇所や機器に触れず、管理会社や施工会社などへ早めに連絡してください。

補修相談には原因名ではなく、観察した事実を渡す

窓サッシの写真と発生メモを整理して補修相談を準備する机上

「雨漏りです」と一語で送るより、天候、水の位置、量、枠、周囲の状態をまとめたほうが、確認したい範囲が明確になります。写真の撮影時刻と、拭き取った後に水が再び現れたかどうかも添えてください。

短い相談メモにまとめる

発生日時:雨の最中、雨上がり、雨のない朝など

水の位置:外側寄りのレール、室内側のレール、窓台、壁、床など

量と範囲:水滴、レールの一部、レール全体、室内側までなど

再発の様子:拭いた後に再び出たか、次の雨でも起きたか

枠と周囲:すき間、変形、壁紙や床の変化の有無

行った対応:水を拭いた、換気した、管理会社へ連絡したなど

製品名や品番のラベルが、分解せず確認できる位置にあれば写真を追加します。ラベルが見つからない場合は、無理にサッシを外す必要はありません。

製品資料は品番を確かめてから参照する

メーカー資料を確認するときは、別製品の情報をそのまま当てはめないようにします。LIXIL製品については、メーカーが公開しているビル・マンション・店舗向け商品の技術資料ページが参照先の一つです。製品を特定できない場合は、写真と設置場所を添えて確認を依頼するほうが安全です。

写真とメモがそろったら、HouseTailorsのお問い合わせフォームから、補修で確認したい範囲をご相談ください。下枠に水があるという一場面だけでなく、どの境界まで水が来たかを残すことが、レール内の水、結露、室内側へ越えた水を混同しない相談につながります。